リピート客が増えるとお店は強くなる──LTV(顧客生涯価値)を高める基本と実践
小さなお店の売上は「リピートしてくれるお客さま」がどれだけいるかで大きく変わります。これは商売の経験を積んだ方ほど、身にしみて感じておられるのではないでしょうか。
最近ではネットの世界で「LTV(顧客生涯価値)」という言葉がよく使われますが、これは実は街のお店やサービス業にも、そのまま役立つ考え方です。むしろ、地域密着の小規模ビジネスこそ活用すべき考え方で、LTVが高いほど安定し、広告費に振り回されない“強いお店”に育ちます。
今回は、LTVの意味をやさしく整理しながら、「どうやればリピート率を伸ばせるのか?」を、小規模店でもすぐ着手できる具体策とともにまとめていきます。

■ LTVとは「ひとりのお客さまが一生のあいだに使ってくれる総額」
LTVとは「Life Time Value」の略で、日本語では「顧客生涯価値」といいます。
たとえば——
・1回の平均購入金額:3,000円
・年に来店する回数:4回
・継続利用年数:2年
だとすると、
3,000円 × 4回 × 2年 = 24,000円
これが、そのお客さまの“LTV”です。
この数字を知っておくと、「新規客の獲得にいくらまで投資して良いか」が判断しやすくなります。
例えば LTV が 24,000円なら粗利益を50%としても「5,000円のチラシ広告費を使っても十分に回収可能」というイメージが掴めます。
■ LTVは“お店の努力”で上げることができる
お客さまの利用期間は業種によって大きく変わりますが、「LTVは努力で伸ばせる数字」です。
伸びているお店の共通点は、次の2つ。
1)満足度が高く、また来たくなる
2)忘れられないように“連絡の接点”をつくっている
つまり、LTV=リピート率 × リピート期間 といっても過言ではありません。
逆に、LTVが低い状態とは、
「一度きりの利用で終わってしまう」
「お客さまが定着する前に離れていく」
という状態です。
こうなると、いつまで経っても“新規集客”に頼らざるを得ず、広告費が重荷になってしまいます。

■ LTVを上げるための5つの基本施策
ここからは、今日から取り組める具体策をご紹介します。
① 心のこもった接客で「気持ちよく買える」体験をつくる
小さなお店では、スタッフではなく“あなた自身”の接客がブランドになります。
「名前を呼ぶ」「前回の話題に触れる」など、個人店だからこそできる気配りが、次の来店につながります。
② DM・ハガキ・メールで“忘れられないようにする”
お客さまは忙しく、あなたのお店のことを覚えていてくれるとは限りません。
季節の挨拶や新メニューのご案内を定期的に送るだけで、来店のきっかけになります。
③ 小さな特典やキャンペーンを用意する
「3回目でちょっとしたプレゼント」
「雨の日だけの割引」
など、軽い特典で十分です。
「また行こう」という理由をひとつ増やすだけで、リピート率は大きく変わります。
④ お客さまに合わせた提案をする
シニアの方が多い店なら「見やすいメニュー」
若い家族が多いなら「子ども向けのちょいサービス」
など、お店の客層に合わせた工夫が効果的です。
⑤ フィードバックをもらい改善する
「お店でアンケートを置くだけ」「会計時にひと言聞くだけ」。
小さな改善でも“お客さまが感じる満足度”は確実に上がり、定着率に直結します。

■ まずは「去年の1人あたり平均利用額」を出してみよう
難しく考える必要はありません。
昨年の売上 ÷ 延べ利用客数 = 1人あたり利用額(年間)
ここが分かれば、
「今年は10%アップを狙おう」
「そのための具体策は何か?」
という計画に落とし込みやすくなります。
LTVの計算は、最初は“ざっくり”で構いません。
重要なのは、数字を見ながら改善の方向を決める習慣ができることです。
■ まとめ:LTVを意識すると“儲かる体質”に変わる
LTVが上がるということは、
・リピーターが増える
・利用期間が長くなる
・広告費に振り回されない
という状態に近づくということです。
常連客が増えれば、お店はゆっくりでも確実に「儲かる体質」になっていきます。
まずは今年、LTVを10%伸ばすことを小さな目標にしてみませんか?
その第一歩は、“お客さまの来店記録をつけること”から始まります。売れる広告の作り方
併せてお読みください。理解が深まります。
商売のヒントはこちらでもご覧になれます。地元の商工会議所を活用しましょう。
◆全国の商工会議所一覧 https://www5.cin.or.jp/ccilist
◆中小企業庁支援策チラシ一覧 https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/support.html

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